ナノメカニカルセンサ「MSS」

ナノメカニカルセンサとは?

・検出したい物質を、メカニカルに、つまり機械的な力によって測定するセンサです。

・検出したい物質の、「体積」あるいは「重さ」にセンサが反応します。

・あらゆる物質は「体積」あるいは「重さ」を持っています。

・従って、ナノメカニカルセンサは、原理的にはあらゆる物質を検出することが可能です。

・この高い汎用性によって、医療、バイオ、環境、セキュリティーなど、様々な分野での応用が期待されています。

 

MSSとは?

・Membrane-type Surface stress Sensor の略です。日本語では「膜型表面応力センサ」です。参考文献

・「ピエゾ抵抗」という、応力によって電気抵抗が変化する素子によって、電気的に応力を測定します。

・従来のナノメカニカルセンサの問題点を克服したセンサ素子です。

・感度 / サイズ / 再現性 など、次世代センサーに必要とされる基本性能を網羅しています。

・表面応力に対する感度は 0.1 mN/m であり、通常のレーザー読み取り方式のカンチレバーセンサと同等、あるいはそれ以上の感度を有します。

・液中でも気中でも、もちろん真空中でも測定可能です。

・第3世代のチップでは、バイオ系の実験で標準的に使用されている96穴プレートに対応しました。

・センサ素子の、高密度二次元配列が可能です。参考文献

・センサ素子の両面に受容体層を被覆可能です。これにより、センサーチップを受容体溶液に浸すだけでセンサ表面を機能化できるなど、使い勝手が飛躍的に向上しました。参考文献

・感応膜層のバラツキに対してロバストです。参考文献

・超小型モジュールが作製可能であり、USBだけで駆動する測定システムが、既に各種の実験で稼働中です。

 

MSSの応用例

ガン患者と健康な人の呼気の識別に成功しました。参考文献

プロトタイプ機として、Androidモバイル機(Google Nexus 7)と低CPU負荷アルゴリズム(Random Forest)を用いた、ニオイによる化学物質のリアルタイム識別に成功しています。参考文献

・スパイスやハーブのニオイの識別に成功しました。参考文献

・機能性感応材料と機械学習を組み合わせる事により、ニオイという複雑な混合気体から、特定指標の定量推定に成功しました。参考文献

・機械学習との更なる融合により、センサチップをニオイにかざすだけで、ニオイの高精度識別が可能です。

 

MSSの社会実装に向けて

・2015年9月から、産学官連携「MSSアライアンス」によって、要素技術の垂直統合を進めています。プレスリリース

・2017年11月に、MSSアライアンスで研究開発された技術体系を利用した公募型実証実験活動を行う「MSSフォーラム」が発足しました。詳細はMSSフォーラムのウェブページでご覧頂けます。MSSフォーラム